シンガポールが世界で最も生活費が高い都市の理由は通貨高、継続的な物価上昇、高い生活費、交通費の高さ
世界で最も生活費が高い都市はシンガポール - イギリスの国際的調査機関エコノミスト・インテリジェンス・ユニットによる「世界の都市の生活費調査2014」
イギリスの国際経済誌「エコノミスト」（The Economist）の調査部門であるエコノミスト・インテリジェンス・ユニットは2014年3月4日（火）、「世界の都市の生活費調査2014」（Worldwide Cost of living index 2014）を発表しました。
同調査によると、世界で最も生活費が高い都市はシンガポールでした。
この「世界の都市の生活費調査2014」は世界131の都市を対象に、食品品、衣料品、交通費、教育費、家賃、日用品など160種類のモノとサービスの値段を比較調査。アメリカのニューヨーク市の生活費を基準として指数化・ンキング化したもの。
エコノミスト・インテリジェンス・ユニット（EIU: Economist Intelligence Unit）は、国際企業のトップマネージメントを対象に、ビジネスに影響を及ぼす世界各国の政治経済やその予測、カントリーリスク、地域ビジネス概要、ビジネス諸問題に関する調査レポートなどを出版している機関です。
企業が駐在員の海外滞在手当を算出する際の参考用に年2回実施されています
シンガポールが世界で最も生活費の高い都市である理由は？
さて、シンガポールが世界で最も生活費が高い都市となった理由として、通貨高、継続的な物価上昇、高い生活費、そして交通費の高さなどを挙げています。
シンガポールは近年、富の増加と外国人の流入で住宅価格は高騰しています。またシンガポール・ドルは過去10年に35％以上も上昇し、平均インフレ率は年約2.8％。
また、シンガポールは資源が少ないため、エネルギーや水も外国からの供給に依存しています。結果、水道光熱費は世界で3番目に高く、衣料品は世界で最も高いとしています。
エコノミスト・インテリジェンス・ユニットによると、「交通費」の高さも理由の一つとしています。シンガポールは国内の自動車の数を制限するため、車両割当制度を導入し自動車税を高く設定。そのため、自動車の購入・維持のための費用が他の世界の都市に比べて非常に高く、シンガポールの交通費は、ニューヨークに比較して3倍近い高さとしています。
例えば、マレーシアで3万5000米ドル（約360万円）で買えるトヨタのカローラ・アルティス（Corolla Altis）は、シンガポールで買うと11万米ドル（約1100万円）もの費用がかかるそうです。
実際にシンガポールに住んでいるわけではない管理人には、「シンガポールの自動車って、そんなに高いんだ！」と思ってしまうのですが・・・。
なお、シンガポールに次いで生活費が高い都市の第2位はパリ（フランス）、第3位はオスロ（ノルウェー）、第4位はチューリヒ（スイス）、第5位はシドニー（オーストラリア）でした。
そして第6位に、前回第1位だった東京がメルボルン（オーストラリア）、ジュネーブ（スイス）、カラカス（ベネズエラ）と並んでランクインしています。東京が大きく首位から陥落した主な理由は、通貨の円安にあるようです(^_^;
その一方、世界で最も生活費が安い都市は、ムンバイ（インド）。次いで、カラチ（パキスタン）、ニューデリー（インド）が続きました。
世界の都市の生活費ランキング
- 第1位 シンガポール
- 第2位 パリ（フランス）
- 第3位 オスロノルウェー）
- 第4位 チューリヒ（スイス）
- 第5位 シドニー（オーストラリア）
- 第6位 東京（日本）
- 第6位 メルボルン（オーストラリア）
- 第6位 ジュネーブ（スイス）
- 第6位 カラカス（ベネズエラ）
世界で生活費が最も安い都市ランキング トップ10
- 第1位 ムンバイ（インド）
- 第2位 カラチ（パキスタン）
- 第3位 ニューデリー（インド）
- 第4位 ダマスカス（シリア）
- 第5位 カトマンズ（ネパール）
- 第6位 アルジェ（アルジェリア）
- 第7位 ブカレスト（ルーマニア）
- 第8位 パナマ・シティ（パナマ）
- 第9位 ジェッダ（サウジアラビア）
- 第10位 リヤド（サウジアラビア）