イスラム教徒（ムスリム）の非イスラム圏の人気旅行先はシンガポールがトップ

非イスラム圏で、イスラム教徒（ムスリム）にとってフレンドリーな人気旅行先の人気旅行先のトップはシンガポール！

アメリカのマスターカードは2015年3月4日（水）、イスラム教徒の旅行に関する調査「世界ムスリム旅行インデックス2015」（Global Muslim Travel Index 2015）を発表しました。

同調査によると、イスラム教徒（ムスリム）に最も人気の高い非イスラム圏の旅行先の第1位はシンガポールでした。

また、イスラム圏の旅行先の第1位は、5年連続でマレーシアでした。

「世界ムスリム旅行インデックス2015」は、マスターカードと旅行会社のクレセントレーティングが100カ国の旅行先をランク付けしたものです。

イスラム教徒にとって、「安全な旅行環境」、「食事の選択肢とハラル確実性」、「礼拝所へのアクセス」、「空港施設」、「宿泊設備オプション」、「コミュニケーションのしやすさ」など9項目を調査。

それぞれの項目を評価して総合スコアを算出し、非イスラム圏内の旅行先ランキングと、イスラム圏内の旅行先ランキングとしてまとめられています。

非イスラム圏内の旅行先ランキングを見ると、トップとなったシンガポールに次いで、第2位はタイ、第3位が英国、第4位が南アフリカ、第5位はフランス。

ちなみに日本は、第10位の台湾に次いで、第11位にランキングでした。

ムスリムにとって、最も旅行しやすい国として評価されたシンガポールには、イスラム教徒が多いマレー系の住民も暮らしています。

そのため、利用できるモスクや礼拝室なども整っています。

そして、何よりもハラルフードを扱う店を手軽に見つけることができる点が非常に重要です。

シンガポールで、ハラルフードを見つけることは難しくありません。

伝統的なマレー料理はもちろんのこと、中華料理やインド料理、パスタやピザでも、イスラム教徒が食べられるよう配慮されているお店があります。

ここで、イスラム圏内の旅行先ランキングを見ると、5年連続でトップとなったマレーシアに次いで、第2位はトルコ、第3位はアラブ首長国でした。さらに第4位のサウジアラビア、第5位のカタール。

ここで、イスラム圏と非イスラム圏のランキングを合わせて総合スコアで比べて見ると、シンガポールが第9位となります。他のイスラム圏の国々を抑えてのトップ10入りを果たしていることが分かります。

イスラム教徒（ムスリム）と言えば、とかく中東の遠い国を思い浮かべますが、実は世界最大のムスリム人口を擁するのはインドネシアです。

インドネシア全人口の2億4,000万人のうち、イスラム教徒が占める割合は約9割の約2億人にものぼります。

そしてインドネシア人が一番、多く海外旅行する国といえばズバリ、シンガポールです。

また、お隣りのマレーシアもイスラム教を国教とする国で、全人口3,000万人のうち、約2,000万人がイスラム教徒です。

さらに、フィリピンとタイにも合わせて約1,000万人のムスリムがいると言われています。

東南アジア全体では全体の約4割の2億4000万人がイスラム教徒ということになります。

全世界で見れば、イスラム教徒（ムスリム）の総人口は16億人を超えており、世界の全人口69億人の約23％を占めています。

どう調査によると、2014年には1億800万人のイスラム教徒が旅行しており、支出額は累計で1,450億ドルにものぼります。

2020年には、イスラム教徒の旅行者数は1億5,000万人、支出は2000億ドルへと増加することが見込まれているとしています。

今、世界が未開拓の市場としてイスラム市場に熱い注目を寄せていますが、シンガポールに学ぶことが多くありそうですね！

※順位　国・地域　総合スコア

※順位　国・地域　総合スコア

マスターカードのDigital Press Kits：MasterCard-CrescentRating Global Muslim Travel Index 2015
Global Muslim Travel Index 2015の調査内容は、MasterCard-CrescentRating Global Muslim Travel Index 2015　からPDF書類形式でダウンロードできます。
フルレポートはクレセントレーティング公式サイト内のGlobal Muslim Travel Index (GMTI) 2015 - CrescentRatingにて。
イスラム教徒人口の将来推計　PDF書類。