アンサンブルズ・アジア アジアン・ミーティング・フェスティバル2015

アジア各地のインディペンデントな音楽家同士が共演する「アンサンブルズ・アジア アジアン・ミーティング・フェスティバル2015」 / 2015年2月5日(木)~11日(水)

2015年2月5日(木)~11日(水)にかけて「Ensembles Asia Music Network / Asian Meeting Festival 2015」(アンサンブルズ・アジア アジアン・ミーティング・フェスティバル2015)と題して、東京と京都でコンサートやトークなど様々な音楽イベントが行われます。

「アンサンブルズ・アジア」とは? 公式サイトには以下のように説明されています。

アンサンブルズ・アジアは、音楽のフロンティアと音を楽しむ人とをつなぎ、ヒエラルキーのない、誰もが参加できるオーケストラをつくって、新たな音楽の可能性を世界へ発信していくプロジェクトです。

主催は国際交流基金アジアセンターで、同プロジェクトのアーティスティック・ディレクターを務めるのは音楽家の大友良英氏。

2014年に大ヒットしたNHKの朝ドラ「あまちゃん」のオープニング曲を手がけた方と言えば通りがいいかも知れません。

あまちゃんの音楽をやっている人がなじぇ? と思う方も多いでしょうが、大友良英氏は、これまで即興演奏やノイズ的な作品からポップスに至るまで多種多様な音楽を作り続けており、近年は「FEN」という音楽ユニットで、シンガポール、ソウル、北京在住のミュージシャン達とコラボし続けています。

2014年の春にスタートした「ENSEMBLES ASIA」プロジェクトは、既存のアジア関連の音楽イベントとは、かなり趣を異にしています。

公式サイトを見ると、「アジアン・ミュージック・ネットワーク(Asian Music Network)」「アジアン・サウンズ・リサーチ(Asian Sounds Research)」「アンサンブルズ・ アジア・ オーケストラ(Ensembles Asia Orchestra)」という3つプロジェクトが核となっていることが分かります。

すなわち、「アジアン・ミュージック・ネットワーク(Asian Music Network)」は、インディペンデント系の音楽家どうしのネットワークを形成していくプロジェクト。

「アジアン・サウンズ・リサーチ(Asian Sounds Research)」は、従来の音楽というジャンルではとらえきれない音に関わるさまざまな表現のアーカイブ化。

既に公式サイトには、2014年9月にフィリピンのシキホール島とオロンガポ、および2014年10月にマレーシアのペナンでお行われたリサーチのレポートがアップされています。

いずれのレポートも非常に濃い内容となっており、一読を強くお勧めします。個人的には、大友良英氏と気鋭の社会学者である開沼博氏のフィリピンレポートを非常に興味深く読みました。
REPORT - アンサンブルズ アジア

そして、「アンサンブルズ・ アジア・ オーケストラ(Ensembles Asia Orchestra)」は、特定の音楽を演奏するという概念を超えて、誰もが参加できるオーケストラを結成していくプロジェクト」とあります。‥‥‥一体、どういうオーケストラになるのでしょうか(^_^? 今後の展開に期待です。

アジアン・ミーティング・フェスティバル2015 東京公演・京都公演

前置きが長くなりましたが、2015年2月6日(金)・7日(土)の両日、アサヒ・アートスクエアにて「Ensembles Asia Music Network / Asian Meeting Festival 2015」(アンサンブルズ・アジア アジアン・ミーティング・フェスティバル2015)の東京公演が開催されます。

続いて2月7日(土)は、京都公演が京都 ゲーテ・インスティトゥート・ヴィラ鴨川にて開催。

今回開催される「Asian Meeting Festival 2015」は、「Asian Music Network」のプロジェクト・ディレクターであるシンガポールの音楽家ユエン・チーワイと香港を拠点に活動する音楽家dj sniff (水田拓郎)がキュレーションする音楽イベント。

アジア各地のインディペンデントな音楽家同士が初のセッションを展開します。

出演するのは、プロジェクトのディレクターを務める大友良英(東京)をはじめ、ユエン・チーワイ(シンガポール)、dj sniff(香港)、Sachiko M(東京)、インドネシアのバンドンやジョグジャカルタのアーチスト、あるいはマレーシアやシンガポール、タイ、ベトナムのホーチミンやハノイで活動するインディペンデントなアーチストたちです。

プロジェクト・ディレクターであるシンガポールの音楽家、ユエン・チーワイは、デザイナー、写真家、音楽家としてマルチに活躍するアーチスト。シンガポールのサウンド・アーティスト集団 sporesac (Singapore Sonic Arts Collective) の創立メンバーで、フィールド・レコーディングを用いたアンビエントなサウンドなどを手がけています。

もう一人、シンガポールから参加するレスリー・ロウは、シンガポールのインディーズ・ミュージックの歴史を牽引してきたアーチストで、公式サイトには以下のように紹介されています。

レスリー・ロウ / Leslie Lowのプロフィール

作曲家。サウンド・デザイナー。シンガポールのミュージックシーンでよく知られた存在。 人気インディーズバンド「Humpback Oak」を経て、現在は、シンガポールで最良の音 楽的取組みを行っているバンドのひとつ、「The Observatory」のフロントマンを務める。 自身のレーベルでソロ・アルバムを複数リリース。ユエン・チーワイ、ジャズカマーと は「MAGUS」として、マーク・ドルモントとは「Meddle」として活動したことがあるほか、 TEMPL、ラッセ・マーハウグとも共演。演劇や映画の劇伴も手がける。また、最新のソ ロアルバム『No Such Things As Ghosts』は音楽評論家から高い評価を得ている。

レスリー・ロウのパフォーマンス

「ENSEMBLES ASIA」(アンサンブルズ・アジア)プロジェクトの全貌が明かされるトークライブ!

さらに、2月5日(木)18:00からは、京・四谷にある国際交流基金にて、大友良英・石川直樹・開沼博による初公開トークセッションがあります!

前半はフィリピン編として「音楽の日常と非日常について」、後半はインドネシア編として「ヴァナキュラーな音楽について」をテーマに、2014年にフィリピンとインドネシアで行われた調査の様子を紹介しつつ、これからの展望を語るトークライブです。

トークでは、「ENSEMBLES ASIA」(アンサンブルズ・アジア)プロジェクトの全貌が明かされます! 入場無料、事前予約優先です。

音楽に関するインディペンデント映画の上映&トーク

2月7日(土)には「BISING ―ノイズミュージック・フロム・インドネシア」と題したインディペンデント映画の上映(日本語、英語字幕付き)があります。

映画の上映が終了した後、15:00まで監督を手がけたアディティア・ウタマ、助監督のリアル・リザルディ、そしてユエン・チーワイ、dj sniff、大友良英によるトークも予定されています。

入場は、2月6日(金)・7日(土)に、東京のアサヒアート・スクエアで行われる公演のチケットを持っている方は無料。ただし予約制となっており、先着180名様限定。

「アンサンブルズ・アジア」プロジェクトのディレクター(アーチスト)たちによるシンポジウムとコンサート

さらに、です。2015年2月11日(水)には、「アンサンブルズ・アジア」と連動して「アンサンブルズ・アジア シンポジウム&コンサート」が東京オペラシティタワー内にあるNTTインターコミュニケーション・センター(ICC)にて開催されます。

このシンポジウムとコンサートは、NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)で、現在、開催中の「大友良英 音楽と美術のあいだ」展の関連イベントとして催されるもの。

第一部は入場無料のシンポジウム、第二部は有料のコンサートという二部構成となっています。

第一部は「アンサンブルズ・アジア」のプロジェクトに深く関わる大友良英、ユエン・チーワイ、dj sniff、Sachiko M、米子匡司の5人のアーティストによるシンポジウム。

「アンサンブルズ・アジア」それぞれのプロジェクトから見えてくる音楽や美術といった諸ジャンルにおける「あいだ」について議論します。

第二部は、上記シンポジウム参加者によるコンサートです。

なお、第一部のシンポジウムの模様は、インターネット中継される予定です。

東南アジアの国々から音楽家が招待され、日本のさまざまな音楽家と共演するという試み。

このフェスティバルを通じて、アジアの様々な地域のインディペンデントなミュージシャン同士のネットワーク作りの出発点とし、さらに将来に向けて、他の国や都市でも可能なモデルを目指します。

アンサンブルズ・アジア アジアン・ミーティング・フェスティバル2015の概要

Ensembles Asia Orchestra 報告会
日時:2015年2月5日(木)18:00~20:00
場所:国際交流基金(東京都新宿区四谷4-4-1)最寄り東京メトロ丸ノ内線四谷三丁目駅。
アンサンブルズ・アジア・オーケストラ トーク。
出演:大友良英・石川直樹・開沼博による初公開トークセッション。
料金:無料(定員120名、事前予約優先)
お問い合わせ先:Tel 03-5369-6025
詳細はEnsembles Asia Orchestra 報告会にて。
映画上映『BISING ―ノイズミュージック・フロム・インドネシア』(日本語、英語字幕付き)
日時:2015年2月7日(土)13:00~14:10(12:30開場)。映画の上映終了後、15:00までアフタートーク有り
場所:アサヒ・アートスクエア
トーク出演者は、アディティア・ウタマ(本作品監督)、リアル・リザルディ(本作品助監督)、ユエン・チーワイ、dj sniff、大友良英。
料金:2月6日・7日にアサヒアート・スクエアで開催される音楽公演のチケットを持っている方は無料。予約制、先着 180名様限定。
詳細はAsian Meeting Festival | ENSEMBLES ASIA | アンサンブルズ アジアにて。
Asian Meeting Festival 2015 東京公演
日時:2015年2月6日(金) 開場19:00 開演19:30
2015年2月7日(土) 開場18:30 開演19:00
会場:アサヒ・アートスクエア
料金:前売2,000円、当日2,500円、2日間通しセット券3,300円。
取扱いプレイガイド: e+ (イープラス)
詳細はAsian Meeting Festival | ENSEMBLES ASIA | アンサンブルズ アジアにて。
Asian Meeting Festival 2015 京都公演
日時:2015年2月8日(日)開場17:00、開演18:00
会場:ゲーテ・インスティトゥート ヴィラ鴨川
共催:Asian Meeting Festival 2015 京都公演実行委員会、国際交流基金アジアセンター
料金:前売2,500円、当日3,000円。
取扱いプレイガイド:  E チケットサービス Peatrix
詳細はAsian Meeting Festival | ENSEMBLES ASIA | アンサンブルズ アジアにて。
アンサンブルズ・アジア シンポジウム&コンサート 第一部
日時:2015年2月11日(水・祝)14:00~
会場:NTT インターコミュニケーション・センター4階 特設会場
出演:大友良英、ユエン・チーワイ、dj sniff、Sachiko M、米子匡司
料金:入場無料。定員300名(当日先着順)
主催:NTT インターコミュニケーション・センター(ICC)
協力:国際交流基金アジアセンター
詳細はアンサンブルズ・アジア シンポジウム&コンサート - ICCにて。
アンサンブルズ・アジア シンポジウム&コンサート 第一部
日時:2015年2月11日(水・祝)開場18:30(チケットの整理番号順入場) 開演19:00~。
会場:NTT インターコミュニケーション・センター4階 特設会場
出演:大友良英、ユエン・チーワイ、dj sniff、Sachiko M、米子匡司
前売券1,500円 当日券2,000円。
前売券は2014年12月29日(月)よりe+(イープラス)にて販売。
定員300名(全席自由)
主催:NTT インターコミュニケーション・センター(ICC)
協力:国際交流基金アジアセンター
詳細はアンサンブルズ・アジア シンポジウム&コンサート - ICCにて。